息をのむ美しさ 星空

—空に星がこんなにたくさんあるのは、初めて見たよ!

 

我が家に遊びに来た友人たちが、その美しさに驚くもののナンバーワンは星空ではないでしょうか。

大山の周辺では、どの季節でも晴れた夜空を見上げると、様々な星を見ることができます。

「星取県」と名乗る鳥取県では、どの市町村からでも天の川を見ることができ、流れ星もつぎからつぎへと見ることが出来ます。大山周辺も県内有数の、美しい星空を眺めることができるおすすめスポットが多数存在します。

今回は、大山周辺で、星空の魅力を伝える観測会などで講師をされている、富田健吉さんに、大山周辺の星空の魅力についてお話を伺いました。

富田健吉さん。現在、淀江小学校の教員として子供たちに理科の楽しさを伝えています。

富田健吉さんは、米子市内で小学校の先生をされながら、現在でも、大好きな星の観測や地質調査などをされています。子どもの頃から好きだった富田さん。星が好きになったきっかけは、なんと「ギリシア神話」を読んだことがきっかけだったとか。

「ギリシア神話には星座の名前がたくさん出て来ます。というか本当は逆で、このギリシア神話をもとに星座の名前がつけられていて、みなさんにも馴染み深い12星座なんかも、ギリシア神話に出てくる神話がもとになってるんですよ。

この神話を読んで、この星座ってどんな星座なんだろうと、夜空を見上げて見ると星の美しさに驚いて、星が好きになりました。理由は、ただそれだけ。星はただただ美しいから」

富田さんが撮影した星の写真。ギリシア神話にも登場するアンドロメダ。秋を代表する星座。

ギリシア神話・・・なんだか敷居が高いというかなんというか・・・と私が言うと「難しいところもありますが、星座のところは割と読みやすいですし、わかりやすく記述している本なんかも出ていますよ」と教えてくださいました。

 

大山周辺で、星の観察にオススメのスポットはありますかと聞くと、「う〜ん、たくさんあるなぁ」と富田さん。

「まずはやっぱり、大山の頂上ですね。より星に近い場所ですし、人工的な明かりもないし。静かです。静かな場所で、ただただ星を眺めていると、本当に星が降ってくる、という表現が体感できる」そう。「大山の登山小屋に登山客が、感想などを書くノートが置いてあるんですよ。それをパラパラ眺めていると、結構いるんです。星を見るために大山登山に来たって人が。」季節は、安全面からいっても、夏山開きの後の夏がオススメだそう。

次にオススメなのは、「仁王堂公園」です。大山寺エリアから車で下って、10分もかからない、烏天狗の銅像がシンボルの公園です。「ここは、大きな芝生広場があります。敷物を持参して、寝っ転がって星の観察ができます。ここも、明かりが少なく、星がよく見えます。」

最後に教えてくれたのは、海岸エリア。平田、木料などの海岸でも星がよく見えます。夏はイカ釣り漁船の漁火と星の競演が見ることができます。星の観察ということになると、漁火はない方がいいですが・・・」と笑う富田さん。それでも「漁火なのか、星なのかわからなくなるのも、それはそれでいいでしょ」とおっしゃいました。これ以外にも、オススメスポットは多数存在するそうで、たとえ人工的な明かりがあったとしても、「都会に比べたら、圧倒的に明かりが少なく、大山の空は真っ暗ですよ」と笑う富田さん。星座のことが知りたいのであれば、様々な場所で開催される星空観察会に参加するのがオススメだそう。「星座の知識がなくても問題ありません。どの観察会も、その季節に見られる星座をわかりやすく教えてくれますよ」

 

大山周辺では、四季を通して、どの空にも美しい星が輝く。皆さんも是非夜空を見上げて見ませんか。