家族で一日楽しめる「あきたブルーベリー農園」

大山といえば梨、ブロッコリーなどの果物や野菜が思い浮かぶ人が多いでしょうが、実はブルーベリーの特産地であることをご存知ですか。実は私も大山に住むまでは知りませんでした。6月頃、ブルーベリー農園近くを散歩していると甘酸っぱい香りが広がっており、近くをよく見ると背丈の低い木にたくさんの紫色の果実が実っています。標高400メートルの大山の裾野にある「あきたブルーベリー農園」。この農園のブルーベリーも大山の伏流水をたっぷり吸収し、元気に育っています。

美しいブルーベリー

今回お話を伺った秋田真由美さん。この「あきたブルーベリー農園」のオーナーです。

「この農園は除草剤は使わず、農薬などの消毒もほとんどしません。こども達にも安心して楽しんでもらいたいから。」とおっしゃる真由美さん。農園を始めたきっかけは真由美さんのご両親が趣味で育てていたブルーベリーを、友人や知人から頼まれて販売したことからでした。仕事を辞め、子育てが落ち着いてきたことをきっかけに、そしてひっきりなしに注文されるブルーベリーの可能性を感じ、摘み取り農園を始めることに。「摘み取り農園にしたのは、ただ自分だけで収穫するのが本当に大変だったから。お客さんに直接収穫してもらって、その場で食べてもよし、持ち帰ってもらってもよしにすればどちらも嬉しいじゃない?」と笑う真由美さん。

どこよりもリーズナブルに楽しい農園にするため、開園当時は40aだった農園を現在の20haまで大きくしたそう。開園当時はまだ未知のフルーツで認知度も高くなかったブルーベリーでしたが、あれよあれよとお客さんは増えてきました。「最初は知り合いから口コミでお客さんが増えていって、当時の農園の果樹数ではお盆前にはブルーベリーがなくなっちゃうのよ」というほどたちまち人気に。家族で農園を大きくし、15年前本格的な体験農園となりました。

農園からの眺め。草刈りなどで疲れてもこの景色でリフレッシュできるという真由美さん。

摘み取り農園では300円の入場料を払えば、食べ放題!「や、安いですね・・・」というと「そーお?たくさん食べる人は確かにお得だよね〜」と真由美さん。「時間制限もないし、うちは持ち込みもオッケーだから家族でお弁当持ってきてもらってもいいですよ。お弁当食べて、デザートにブルーベリー食べて。大山も見えるし、開園時間に来てもらえればもしかしたらクワガタやカブトムシ、珍しい虫達にも出会えるかもしてないよ〜」とのこと。それは楽しそう。

必ず私も6月になったらこども達を連れて行きます!というと、「毎月きたらいいよ〜。あきた農園にはたくさんの品種のブルーベリーがあるからね。味も大きさも違うから季節季節で楽しめるのよ」と教えていただきました。

あきた農園ではブルーベリーの摘み取り体験の他、加工品の販売にも力を入れています。まずはブルーベリーの王道ジャム。あきた農園人気ナンバーワンのお土産品です。なんとこのジャム、ひとつひとつが真由美さんの手作りなのだそう。「機械で作っちゃうと、粒がぜーんぶ潰れちゃうでしょ?」とおっしゃる通り、こちらのジャムはブルーベリーの粒がごろっと入っています。そして驚くのは甘さが控えめなこと。ジャム特有の甘ったるさが苦手な私にも程よい甘さ。この甘すぎないジャムは真由美さんのこだわりです。「例えば、ヨーグルトとかアイスとかにかけて食べるのにジャムが甘いと、甘すぎて食べられないでしょ。」友達や家族と話すうちにこの甘さに行き着いたそう。女性ならではの目線です。実はこのジャムは米子市内の人気のスコーン屋さんや、ドーナッツ屋さんなどにも卸しているそう。皆さんも実は知らないうちに口にしているかもしれません。この他にもブルーベリーチョコやブルーベリーパウンドケーキなども販売。道の駅などでも販売されどれも人気のお土産です。

新商品のパウンドケーキ。農園で一番人気のジャムがふんだんに使用された香り高く甘すぎない味が好評。

一番人気のジャム。このまま食べる人も多いが、加工用として購入する人も多いそう。

「これからも大山のブルーベリーの美味しさを知って欲しいし、ブルーベリーの可能性を広げたい」とおっしゃるパワフルな真由美さん。「アットホームでわいわい楽しい農園にしたい」と言うように真由美さんのパワーみなぎる笑顔と美味しいブルーベリー農園、是非一度訪れてみてください。

 

あきたブルーベリー農園
大山町赤松572-316
0859-53-8811
9時~18時
(開園期間中は無休 開園期間:6月下旬~8月中旬)
http://akiberry.jp