大山御幸

毎年5月に行われる大山寺の祈願法要で、平安時代から受け継がれる伝統行事。大山の歴史を記した「大山寺縁起」にも山陰・山陽の7カ国に生まれた人々はすべて権現の氏人であり、生まれつき神に奉仕する人とされており、現在・未来において利益を約束されているとあります。神輿の数ははじめ5社でしたが1750年から7社になりました。現在では大山寺が受け継いでいます。神輿の他にも日本神話に出てくる猿田彦や僧兵、稚児、平安貴族などの衣装をまとった参加者たちが大山の博労座から大山寺までの約800メートルの参道を練り歩きます。王朝絵巻のような雅な神輿行列は大山寺隆盛時の歴史を見事に再現されており、今でも大山の大切な春の風物詩のひとつとなっています。

参考文献

大原俊二 「大山寺縁起」2016年