ほたる

ホタルはみなさんのご存知の通り、恵まれた自然でしか見ることはできません。この大山周辺には、美しい水はもちろん、豊かな緑、綺麗な空気など、ホタルが生息するのに恵まれた自然がたくさん残されています。

大山周辺で見られるのは、里山の川辺にいるゲンジボタル、田んぼや川にいるヘイケボタル、そして森林にいるヒメボタルが知られています。6月上旬から下旬に、ゲンジボタル、7月にはヒメボタル、ヘイケボタルが見られます。

この中でも、標高の高い大山山頂や大山寺周辺で見ることのできるヒメボタルの光る姿は美しく、多くの人を魅了し、大山寺周辺では、時期になるとヒメボタルが美しく光る姿を見に来る人を見かけます。

「ホタルは、清流の近くで見られるイメージがあるかと思いますが、大山の山頂や大山寺参道でも見ることができます。これはヒメボタルと言って、森の奥や林に生息しています。ヒメボタルはゲンジボタルよりも小さな光で、チカチカと短い間隔で点滅します。色は金色に光り、私たちを魅了します。」

こう教えてくれたのは、大山の自然を知り尽くしていると言っても過言ではない、大山自然歴史館の館長、矢田貝さん。

わたしも大山に引っ越してきた初めての初夏、家の近くにホタルが飛んでいるのを見つけて、びっくり。わたしが覚えている限り、おそらく、ホタルを見たのは生まれて初めてでした。こんな話を、矢田貝さんにすると「それはヘイケボタルかゲンジボタルだね。大山山麓の集落付近の田んぼや小さな川の近くには、数は少ないにしても、この2種類のホタルはよく見かけます。ヒメボタルは、里山にはほとんど見かけない。まったくいないか、と言ったらなんとも言えないけど、基本ヒメボタルは森の中にいるからね。」と教えてくれました。

矢田貝さんに教えていただいたところによると、このヒメボタルは、1センチあるかないかほどの大きさで、森のホタルとも呼ばれ、短い感覚で金色に光ります。そして大山寺周辺だけではなく、大山山頂付近でも見ることができるそう。実際に、ヒメボタルを山頂で見ようと、登山をした人の中には、「山頂近くの木道の脇に、数えきれないほどのヒメボタルが小さく儚い光を放つ様は、言葉にならないほど美しく、心を奪われる。真っ暗な登山道に魔法がかかったようだった」と言う人もいます。

私も昨年初めて、ホタルを観に、大山寺まで出かけました。私は夏山登山口の付近と、とやま旅館付近でホタルを観ましたが、あれはじゃあヒメボタルだったんですねと言うと、「そう、参道以外にも大山寺周辺で見られるのはほとんどヒメボタルです。」とのこと。

「大山寺周辺で、最もヒメボタルが鑑賞しやすいのは、何と言っても大山寺から大神山神社につづく参道です。参道の両脇は、林になっていて、ヒメボタルが生息するのにぴったりの環境です。日によって細かい時間は変わりますが、だいたい19時過ぎから20時過ぎ頃にヒメボタルが光りだします。と言っても、この季節の19時ごろは、まだ完全に日が暮れていないので、20時ごろ行くのがいいでしょうね。」

「ホタルは、清流の近くで見られるイメージがあるかと思いますが、大山の山頂や大山寺参道でも見ることができます。これはヒメボタルと言って、森の奥や林に生息しています。ヒメボタルはゲンジボタルよりも小さな光で、チカチカと短い間隔で点滅します。色は金色に光り、私たちを魅了します。とてもデリケートな生き物で、人工的な光が苦手ですから、ホタルを鑑賞するときは、懐中電灯などは足元だけにするとかして、出かけてください」

なるほど。他にもホタルを観察しに行くにあたって注意することはありますか、と矢田貝さんに尋ねると、色々と教えてくださいました。

「まず、一番は採取しないということです。特に子どもたちは捕まえたくなりますが、そこはきちんと保護者が教えてあげてください。ホタルはとってもデリケート。捕まえて、後で返せばいいや、と思っても、もうその時には弱ってしまっています。そして、先ほどの繰り返しですが、強い光は禁物です。最近の懐中電灯や携帯についている光は、非常に明るく、特にLEDは強い光を出します。この強い光で、ホタルは光るのをやめてしまうので、観察にも不向きです。とはいえ、参道は夜は真っ暗。足元は十分気をつけてください。ヒールやサンダルはおすすめしません。参道は天然石の道なので、歩きやすい運動靴でいきましょう。」

私たちとともに暮らすホタルたち。気候条件が揃えば、空には満天の星空、そして地上にはホタルの美しい光、という大山ならではの光景が見られるかもしれません。