むきぱんだ

むきばんだ史跡公園

国指定の史跡である「妻木晩田遺跡」は、大山のふもとにある穏やかな丘陵地、「晩田山(ばんだやま)」という里山に形成された弥生時代の大型遺跡です。

およそ2000年前から1700年前に作られた400棟以上の竪穴住居や、弥生人たちが使用した土器などが多数発掘されており、日本最大級の弥生集落と言われています。

この妻木晩田遺跡は、ほとんどが国の史跡に指定されており、現在でも発掘調査が進められています。また、この遺跡を多くの人に見てもらえるよう、「鳥取県立むきばんだ史跡公園」として整備され、多くの観光客や地元の人たちで賑わっています。

この史跡公園、私も子どもを連れて頻繁に遊びに行くスポットのひとつ。東京ドームの30個分という広大な広さ。弥生時代の遺跡としては国内最大級の広さだそうです。この遺跡は、公園として開放されており、地元の子供たちや、県外からの観光客、外国人観光客など、多くの人が訪れます。

今回お話を伺ったのは、むきばんだ遺跡の調査活用を担当している濱本さんです。むきばんだ遺跡のすごいところって何ですか、と私が尋ねると、「むきばんだ遺跡のすごいところ、たくさんあります。まず、低丘陵の土地にあるむきばんだ遺跡ですが、土地改変を受けず、当時の姿がほぼ残っているというところです。弥生人の暮らしたこの土地、ロケーションはほとんど変わっていないということです。この地から見える美しい弓ヶ浜の景色、高麗山の姿は当時のままです。とてもロマンがあると思いませんか。」

確かに、むきばんだ史跡公園の洞ノ原地区からの弓ヶ浜を一望できる景色は絶景です。実は私もよく、お弁当を持って子どもと出かける、秘密にしておきたい絶景ポイントのひとつ。天気の良い日は、島根半島や隠岐の島が見えます。この洞ノ原地区には四隅突出型墳丘墓と呼ばれる山陰や北陸を中心として見られる特徴的な墳丘墓です。

「そしてむきばんだ史跡公園にある竪穴住居も復元されたものではありますが、当時の暮らしを体感できるように建築工法にもこだわっています。」という濱本さん。当時の住居に近づけるために、見えるところにはステンレスワイヤーなどは使わず、当時の技法を再現しているそうです。竪穴住居があるフィールドには、高床倉庫も復元されており、この周りには現代的なものは配置しないというこだわりもあるそう。「自動販売機置いて欲しいとか、ベンチをもっと置いて欲しいなどのお客さんのリクエストはもちろんありますが、弥生時代にはそれはなかったので、近くには置かないように、お客さんにも我慢してもらっています。」と笑う濱本さん。確かに竪穴住居のあるフィールドは、住居や倉庫以外何もありません。冬に行けば冷たい風が通り抜け、秋になれば、木の実や栗が足元を埋め尽くしています。現代の私たちからすれば何にもない、と思ってします住居エリアですが、この何にもないと思われるフィールドを散歩してみると、こんなのもある!あんなものもある!と宝探しのような気分になります。私がむきばんだでこれまで目にしたことがあるのは、むかご、茶の木、栗、どんぐり、三つ葉、木苺、柿・・・。当時、これらが存在していたのかは定かではないですが、とても豊かな環境だったということは明白です。

この弥生時代を復元したフィールドで私が気になっているイベントがあります。その名も「なりきり弥生人生活」。このイベントでは、弥生時代の「衣」「食」「住」全てを体験できるそう。「実際にこの日に、宿泊するのは竪穴住居!食事も、火を起こすところから始まり、土器でご飯を炊いたり、石焼でシカやイノシシをバーベキューをしたり・・・。もちろん服装は、弥生時代の衣服である貫頭衣!地元の人にも、観光客にも人気のイベントでオススメです!」と濱本さんも太鼓判。

この弥生人生活のイベントの他にも、この公園では、たくさんの弥生体験が可能です。休日には、火おこしはもちろん、土器や石包丁、勾玉などを日替わりで作ることができます。しかも、とてもリーズナブル。中には、無料で体験できるメニューもあります。私も子どもと体験することがあります。子どもはもちろん、大人も夢中になれる体験メニューばかりです。

また、この広大な史跡公園をめぐるのに便利な電動自転車の無料貸し出しや、各種勉強会など、定期的に面白いイベントが多数です。

弥生時代にタイムスリップできる、むきばんだ史跡公園。ただ、見るだけではなく、実際に体験、体感できる弥生時代の遺跡を存分に楽しんではいかがでしょうか。